バスケットボールフィリピン代表は、フィリピンにおけるバスケットボールのナショナルチームである。愛称はギラス・フィリピナス(Gilas Pilipinas)。現在はSBPによって組織されている。

歴史

アジアではいち早くプロリーグを立ち上げたこともあってか、アジア選手権では、第1回を始め通算5回(中国に次いで2位)の優勝を誇る。また、1954年世界選手権でアジア歴代最高位となる3位に輝く。アジア選手権最後の優勝は1985年で、翌年の世界選手権予選も兼ねた大会であったが、エドゥサ革命のため世界選手権は辞退した。

1990年のアジア大会ではフィリピン・バスケットボール・アソシエーション(PBA)の選手による「フィリピン・ドリームチーム」を結成したが、決勝で中国に敗れている。

しかし近年はアジアにおける競争が激化し、加えて国際大会から締め出しを受け成績も伸び悩んでいる。

なお、現在アジア大会に参加するチームはPBAの選手によって構成され、アジア選手権はリーガ・フィリピナス(LP)の選手が中心となっている。

国際舞台からの締め出しと新組織

フィリピンの国内バスケはこれまでフィリピンバスケット協会(BAP)が統括していた。

2005年にナショナルチームの招集を巡り、PBAを始めとする各連盟間の対立が激しくなった。そのためフィリピンオリンピック委員会(POC)から資格停止を受けた。

その後新団体としてフィリピンバスケットボール連盟(SBP)を発足しFIBA加盟へ動いたが認められず。7月よりFIBAから資格停止となった。

その間、自国開催の東南アジア競技大会が行われていたが、バスケットボール競技は開催されず。

2007年、BAPとPBが統合。新団体SBPが誕生し、国際舞台に復帰。アジア選手権では主力不在の中国に勝利し9位で終えた。

2013年、自国開催のアジア選手権で準優勝を決め、1978年以来36年ぶりのワールドカップ(旧世界選手権)出場を果たした。

2014年FIBAバスケットボール・ワールドカップではグループリーグのセネガル戦で延長戦の末勝利し、1勝4敗の21位という結果に終わった。

2015年バスケットボール男子アジア選手権では、二次ラウンドで日本に勝利するなど4勝1敗の成績でグループ首位で突破し、ファイナルラウンドの準決勝でも再び日本を撃破するなど、中国との決勝戦に進出したが敗れ、準優勝という結果に終わった。

2016年、地元マニラで行われたリオデジャネイロオリンピック予選に出場。グループリーグでフランスとニュージーランドに敗れ本大会出場を逃した。

2017年FIBA男子アジアカップでは、グループリーグを首位で通過し、レギュレーションにより決勝トーナメントは自動的にクォーターファイナルからの出場となったが、韓国に86-118で敗れ三大会連続の決勝進出を逃した。

2019年FIBAバスケットボール・ワールドカップ予選では、1次ラウンドで日本相手に連勝したもの、最終戦のオーストラリア戦で乱闘が発生し、FIBAからの処分の結果、多くの主力選手を出場停止で欠いた2次ラウンドでは通算3勝4敗という結果も、総合成績により予選突破となった。

2021年、ニュージーランドの出場辞退により、ベオグラードで開催される東京オリンピック予選に繰り上げ出場となった。カイ・ソットを中心とする若手中心のロスター編成で臨んだものの、グループリーグでセルビアとドミニカ共和国に敗れ本大会を逃した。

2022年FIBAアジアカップではBリーグでプレーしているキーファー・ラベナ、サーディ・ラベナ、レイ・パークスジュニアを中心としたロスター編成で臨んだが、グループステージではレバノンとニュージーランドに破れるなど苦しい戦いが続き、決勝ラウンド1回戦では長年相性の良かった日本代表相手にも敗北している。

自国開催となった2023年FIBAバスケットボール・ワールドカップでは、ジョーダン・クラークソンが出場するも、1勝4敗の成績でパリオリンピック予選に回ることになった。オリンピック予選では、ラトビア相手に勝利する。続くジョージア戦は1点差で敗れるも、得失点差により2位でグループステージ突破を決めたが、この試合でカイ・ソットが負傷した。決勝トーナメントの準決勝ではブラジルと対戦したが、71-60で敗れオリンピック出場とはならなかった。

主な成績

夏季オリンピック

  • 1936年 - 5位
  • 1948年 - 12位
  • 1952年 - 9~16位
  • 1956年 - 7位
  • 1960年 - 11位
  • 1968年 - 13位
  • 1972年 - 13位

ワールドカップ(旧世界選手権)

  • 1954年 - 3位
  • 1959年 - 8位
  • 1974年 - 13位
  • 1978年 - 8位
  • 2014年 - 21位
  • 2019年 - 32位

アジア選手権

極東選手権

  • 1913年 - 優勝
  • 1915年 - 優勝
  • 1917年 - 優勝
  • 1919年 - 優勝
  • 1921年 - 準優勝
  • 1923年 - 優勝
  • 1925年 - 優勝
  • 1927年 - 優勝
  • 1930年 - 優勝
  • 1934年 - 優勝

アジア大会

現在の代表選手

パリオリンピック予選のロスター

  • クリス・ニューサム
  • カイ・ソット
  • ジューン・マー・ファヤルド
  • CJ・ペレス
  • カルヴィン・オフタナ
  • メイソン・フランシス・エイモス
  • ドワイト・ラモス
  • ジャペ・アギラー
  • ケビン・キャンバオ
  • ジャスティン・ブラウンリー
  • カール・タマヨ

主な歴代選手

  • カルロス・ロイザガ
  • アラン・カイディック
  • ジョーダン・クラークソン
  • アンドレイ・ブラッチ
  • ドワイト・ラモス
  • キーファー・ラベナ
  • サーディ・ラベナ
  • コービー・パラス
  • カイ・ソット
  • ジャスティン・バルタザール
  • マシュー・ライト
  • レイ・パークスジュニア

脚注

関連項目

  • バスケットボール女子フィリピン代表

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